くず歯医者の恋愛経済入門3 「期待値」の考え方
前回のエントリーで、「5年後100万円返すからお金を貸してくれ」と言ってきた友達に対して、あなたが貸せる金額は約95万円であるという話をしました。更にこの話には、100万円は5年後確実にこの友達から返却されるという前提条件がついていましたね。
しかし悲しいことに、世の中はそんなに誠実な人ばかりではありません。この「人の不誠実さ」を数字で表すことができるのでしょうか。
そのためにまず今回は「期待値」という考え方を説明しておきます。簡単に言うと、期待値とは、ある試行を行ったときに期待できる数値の平均値のことです。
例えばサイコロを振って偶数が出たら1000円もらえ、奇数が出たら2000円払うゲームがあるとします。
この時点でなんとなく不利な感じがしませんか?では、どのくらい不利か考えてみましょう。
サイコロは偶数が出る確率も奇数が出る確率もそのどちらも確率50%です。
早速、期待値を算出してみます。
式はこうなります。
1000円×0.5+(-2000円)×0.5
ゆえに
-500円
となります。
つまり期待値とは
「(勝ったときに得るもの×勝つ確率)ー(負けたときに失うもの×負ける確率)」で表すことができます。
ここではゲームするたびに-500円の期待値ですから、こんなゲームには参加しないことが賢明ということになります。
プレイすることで税金や手数料が徴収される(つまり胴元がいる)パチンコや競馬、宝くじなどのギャンブルは、期待値がマイナスです。長期的にみれば数学的に必ず損をするということです。
経験ある人も多いでしょうが、もちろん短期的には勝つこともあります。
これに魅せられてリスクを背負うことが大好きな人はギャンブルに熱狂します。
さて次回はこの「期待値」を使って、あなたの友達の「リスク」を計測してみます。
余談ですが、ボクも今まで多くのギャンブルを試してきました。どの分野でもそうですが、研究すれば勝つ確率は徐々にあがります。テクニカルなことからメンタリティまで、勉強の余地は大いにあり、恋愛や仕事に活かせることもあるでしょう。
結局はダラダラとなんとなくギャンブルしている状態が、お金も時間も無駄にしているのです。主催者からすると完全なカモネギですね。
投資の神様と言われるウォーレン・バフェットさんはこう言っています。
「ポーカーをやり始めて20分たっても、まだ誰がカモかわからない人は、自分がカモなのだ」
なににせよ好きなことは苦になりません。とことん研究してみましょう。すべては勝つために。