「むせがない」と「誤嚥がない」?
「ムセ」は誤嚥の指標になります。
唾液や飲食物が食道ではなく気管に入ってしまったとき、つまり誤嚥したときに、
むせることで異物を吐き出します。
この「むせる反応」を「咳反射」といいます。
よく介護や医療の現場で、「むせがないので大丈夫」という話を聞くことがあります。
これは明らかな間違いで「むせがない」=「誤嚥していない」と言い切ることはできません。
正しくは「むせがない」=「咳反射の衰退、消失」です。
つまり、誤嚥している可能性は大いに考えられます。
この状態を「不顕性誤嚥」といいます。
誤嚥は次の2つに分類することができます。
むせがある→「顕性誤嚥」
むせのない→「不顕性誤嚥」