一言で「口腔ケア」といっても、一体「口腔ケア」とは何者なのかを理解している人は意外に少ないです。
口腔ケアの役割は予防です。
何を予防するかというと「歯周病」と「誤嚥」です。
歯周病の原因は細菌です。加えて呼吸器や心臓の疾患、糖尿病は歯周病を悪化する因子となります。
アクチノバチルス・アクチノミセテムコミタンス(aa菌)やプロフィロモナス・ジンジバリスのような長ったらしい名前の細菌たちです。
これらは歯と歯茎の境目に生息します。
つまり、「歯周病予防のための口腔ケア」とは「これらの細菌を除去すること」です。
対して誤嚥の原因は、異物が気管に入ることです。
ここでいう異物とは、口の中(口腔)の細菌や逆流した胃液をさします。
そして口腔内の細菌は食渣(食べカス)やプラークに含まれます。
さらに気管に異物が侵入しやすいのは嚥下障害によるものが考えられます。
つまり、「誤嚥予防のための口腔ケア」とは「食渣、プラークの回収と嚥下機能の回復」です。
シンプルですね。