前回のエントリーで、アルツハイマー病と歯科治療の関係を示しました。
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今回はステージごとの歯科治療の目標を考えてみます。
前回と同様にステージを3つに分類します。
第1期
・自発性の低下
・記憶障害や見当識障害による日常生活の支障
第2期
・認知機能の著しい低下
・運動機能の低下
第3期
・臥床(寝たきり)時間の増加
・嚥下(飲み込み)障害の出現
次にそれぞれのステージでの受療(治療を受ける)能力を比較します。
第1期
・簡単な指示に従うことが可能
第2期
・長時間の治療や細かい指示に従うことは困難
第3期
・指示に従うことが困難
これをふまえての歯科治療の目標を掲げてみましょう。
第1期
・咀嚼(噛む)能力の維持
・虫歯治療
・病状進行への備え
第2期
・咀嚼能力低下の防止
・口腔衛生状態の維持
・介護負担の軽減
第3期
・誤嚥性肺炎予防
・窒息予防
・栄養状態の管理
ステージの病状に合わせて治療内容を見極めることが重要です。