「認知症」に対する「リハビリ」
前回のエントリー↓で「認知症をきたす疾患」について書きました。
医療や介護の現場では、
認知症患者に対して、リハビリテーションメニューが組まれることが一般的です。
ここで重要なことは
この「リハビリ」の効果は「認知症をきたす疾患」によって天と地ほど違う、
ということです。
まずそれぞれの疾患の特徴を整理します。
「中枢神経変性疾患」のうち「アルツハイマー病」と「レビー小体型認知症」は脳全体が萎縮する進行性の疾患です。知的障害や嚥下(飲み込み)障害が起こります。
対して「脳血管障害」である「くも膜下出血」「脳梗塞」「脳出血」は脳の一部が障害される非進行性の疾患です。麻痺症状が起こります。
概要はこんな感じです。
注目すべきは、その疾患が進行性か否かです。
両者を比較した場合、進行性の疾患(徐々に悪化する)より非進行性の疾患(現状維持)の方がリハビリ効果は期待できるのです。
逆を言うならば、進行性の疾患がリハビリでよくなるかは疑問である。ということです。
リハビリテーションは認知症患者に対して満遍なくおこなわれることが多いです。
口の中の場合では口腔リハビリテーションや口腔ケアとして実施され、
パタカラ体操や口腔マッサージという言葉を耳にしたことがあるかもしれません。
リハビリテーションは必要なことです。
と同時にその効果を予測することがとても大切です。