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くず歯医者の恋愛経済入門8  あなたに値段をつける・改

前回のエントリーでは、年収を毎年の利息と考え、労働力つまり人的資本を元手として人間の価格を計算しました。

しかし人間である以上、年収を産み出すことができる期間は限られています。

 

そこで今回は、前回の考え方に加えて「時間」の要素を取り入れてみます。

まずここで初心に帰りましょう。「くず歯医者が教える恋愛経済入門1 「現在価値」の考え方」で説明した

現在価値=n年後の将来価値 ÷ (1+ 利回り)^n 

を思い出してください。このエントリーでは、「今後10年間毎年10万円ずつ払われる証券の値段」を求めました。

 

さて、ここでいう「n年後の将来価値」は、「n年後の年収」とも考えることができます。

すると1年目(n=1)から勤労年数(例えば20歳から60歳まで働く場合はn=40)の現在価値をすべて合計すれば、時間を取り入れた現在価値がわかることになります。

例えば、年収500万でディスカウントレート2%、勤労年数40年の公務員の場合は

500万/(1+0.02)^1+500万/(1+0.02)^2+500万/(1+0.02)^3..........+500万/(1+0.02)^40

で表すことができるということです。

 

では早速やってみます。まずは勤労年数を決めましょう。

例に出した公務員は60歳を定年として40年とします。

大企業サラリーマン、開業医も同じく40年。

中小企業サラリーマンは30年くらいでしょうか。

プロ野球選手の平均選手寿命は9年だそうです。

オレオレ詐欺は法的リスクなどを抱え継続性が低いので3年、としてそれぞれの人的資本を再計算すると以下のように表すことができます。

(PV=現在価値、DR=ディスカウントレート)

 

  • 公務員(年収500万 DR=2%勤労年数40年)

   PV=1億1500万

  • 大企業サラリーマン(年収1000万 DR=3% 勤労年数40年

   PV=2億3000万

  • 開業医(年収2000万 DR=3% 勤労年数40年)

   PV=4億6000万

  • 中小企業サラリーマン(年収600万 DR=5% 勤労年数30年

   PV=1億

  • プロ野球選手(年収3500万 DR=10% 勤労年数9年

   PV =2億 

    PV=3400万           (単位 円)

 

 

参考のため、下記に前回求めた現在価値を載せておきます。時間の概念を取り入れると、現在価値は小さくなることがわかりますね。 *1

つまり、誰しも永遠に価値を産み続けることはできないのです。時間は有限です。そしていつ終わるのかわかりません。そういう意味では平等でしょう。

異なるのは時間の使い方だけなのです。

「時間」というこの最も大切な資源を、満足度高く使いましょう。これが今回のエントリーを通して伝えたいことです。せっかく生まれてきたのですから。

 

 

公務員(年収500万)

   500万/0.02=2億5000万

大企業サラリーマン(年収1000万)
   1000万/0.03=3億3000万

開業医(年収2000万)
   2000万/0.03=6億6000万

中小企業サラリーマン(年収600万)
   600万/0.05=1億2000万

プロ野球選手(年収3500万)
   3500万/0.10=3億5000万

オレオレ詐欺(年収?3000万)     
   3000万/0.70=4300万円        (単位 円)

 

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