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くず歯医者の恋愛経済入門5  知らないおっさんにお金を貸してみよう

前回のエントリー「友達にお金を貸してみよう」での問題はこのように解決されました。

「5年後100万円返すからお金貸してくれ」と言ってきた友達に対して「こいつは半分の確率で持ち逃げするだろうな」とあなたが思った場合に貸しだせる金額はいくらか。答えは47.5万円。

これはつまり、安全資産である日本国債のディスカウントレート(年利1%)とくらべ、この友達のディスカウントレートが年利16%であるということを示していました。

 

このことから

(ディスカウントレート)= r

とすると

100万円×(1.01)^5 = (100万円x 1/2 + 0 x1/2)×(1+r)^5

が成り立ちます。

100万円を国債で運用した額(左辺)と、期待値に対して運用した額(右辺)をイコールで結べば、全ての友達のディスカウントレートを簡単にですことができるということです。

(年数= n)に変えて 移項すると

r = 〔{100(1.01)^n/100×1/2}^(1/n)〕ー1

(ディスカウントレート)=(国債で運用したn年後の額 / 期待値)に(1 / n年)を自乗して1を引いたものです。

 

ディスカウントレートとは将来価値を現在価値に割り引くときのレートです。

リスクが大きくなればディスカウントレートは大きくなります。

人であれば、即ち「信用力」のことです。

家族のような信頼出来る人にお金を貸す場合のディスカウントレートは0%に近くなるでしょう。つまり、無利子で貸すということは日本国よりも家族を信用していると同じ意味になります。

逆に、飲み屋でからまれた知らないおじさんに貸す場合のディスカウントレートはとてつもなく跳ね上がり、貸す金額が0に近づくでしょう。というよりも貸しませんよね。貸してもよいという人がいたら、それは「貸す」のではなく「あげる」でしょう。因みに1ヶ月後返却で期待値1%として計算すると1000円貸してくれといわれても9円しか貸せないことになります(笑)

 

このことは、銀行からあなたがお金を借りるときも同じことが言えます。あなたに提示された利率は、銀行が判断したあなたのディスカウントレート、つまりあなたの信用力に他なりません。

簡単に借りられる消費者金融金利が高いのは当たり前なのです。どんなに笑顔を振りまいても、消費者金融でしか借りられない信用力だと判断されているのです。

 

そういう意味では、人も会社も合理的に行動しているのですね。

 

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