病院の窓口負担から考える、本当に重要なこと
病院の売上の大部分は医療保険からの収入です。
ここで日本の医療保険を簡単におさらいしましょう。
窓口での負担は年齢や収入によって0割〜3割の範囲でしたね。
実際の医療費をa、窓口負担額をy、保険の負担割合をsとすると
y=as/10 が成り立ちます。 ∴ a=10y/s となりますね。
払った金額に10をかけて、自分の保険負担割合で除すれば、病院の実際入る金額がわかります。
例えば、25歳のサラリーマン(3割負担)が窓口で3000円払うと
3000×10/3=10000
実際は10000円の売上ということです。
さて、10000円の治療を3000円でうけることができた。ラッキー。と思う前に下に示した引用をふまえて、少し考えてみましょう。
日本の金融資産の6割以上は50歳以上が保有しています。
残りの7000円は誰が払っているの?
75歳以上はなんで1割負担なの?そして残りの9割は誰が払っているの?
生活保護はなんで0割負担なの?誰が払っているの?
そもそも負担割合はなんで違うの?
病院を経営してる側は、患者の負担割合を見て何を思うの?
人の命を救うため、医療は進歩してきました。その医療を誰もがうけられるために日本の制度は整備されました。医療の必要性と医療費の増大は本来全く関係ありません。しかし切っても切れない関係になりました。
本当に医療が必要な人にとっては医療保険は必要でしょう。 しかし必要な人の線引きはできていません。人道的に問題、という誰も反論できない正義をかざす人は何をしようとしても、必ずでてきます。
どんなことでも、何かを変えようとするときに自分の主張をもつことは大切です。しかしそれを声高に叫ぶことはたいして重要ではありません。むしろ自己満足でしょう。
どうしたら変わるか、具体的に考え実行することこそ、本当に重要なのです。
*1:3家計資産は70以上が最も多く、30歳未満の5.9倍 より